梅雨~夏は要注意!料理代行で食中毒を起こさないために家政婦ができること

梅雨~夏は要注意!料理代行で食中毒を起こさないために家政婦ができること

こんにちは、IROHAです。

今回は、私が家事代行会社でスタッフ指導をしていた時、料理代行サービスに行くスタッフには必ず伝えていた「これだけは押さえておいてもらいたい!」という

食中毒予防の三原則

についてお話ししたいと思います。

特に食中毒が増えるこの時期に意識してもらいたい内容になってます。

この原則を知って食中毒予防の意識を高めて頂き、お客様宅で食中毒を起こす事がありませんように、みなさんのお役に立てれば幸いです(*^_^*)

それではまいります!

 

まずは食中毒の原因と食中毒が起こる仕組みを説明しますね。

そもそも食中毒ってなんで起こるの?

まずは下のグラフをご覧ください。食中毒の原因をグラフで表しています。

2017年度の食中毒の原因

出典元農林水産省「日本で食中毒にかかる人は年に何人?」

食中毒の原因

このグラフを見ると、食中毒は主に「細菌」「ウイルス」の2つの原因で発生していることがお分かりいただけるかと思います。

食中毒というのは細菌やウイルスが体内に入り込むことで引き起こされます。

まず「細菌」で食中毒が起こる仕組みですが、

食べ物の温度や湿度が一定の条件で上がると食べ物の中にいる細菌が増殖します。私達がそれを食べる事で食中毒が起こるという仕組みです。

それとは逆に、「ウイルス」は低温や乾燥した環境の中で生存し、食べ物の中ではウイルスが増える事はありません。

が、ウイルスの付いた物を食べるとお腹のなかでウイルスが増殖し、それによって食中毒を引き起こすという仕組みになっています。

これで食中毒の主な原因や仕組みがなんとなくお分かりいただけたんじゃないでしょうか。

この細菌やウイルスはそれぞれ発生しやすい時期が異なるんですが、これについては次の章で説明していきますね。

梅雨時期から夏にかけて発生しやすい食中毒は?

↓下のグラフの水色の部分(細菌)に注目してみてください。梅雨から夏にかけて発生件数が増えていってるのがよく分かりますよね。

原因物質別月別 食中毒発生件数

出典元農林水産省「日本で食中毒にかかる人は年に何人?」

 

食中毒の代表的な細菌

細菌の食中毒の中でも、よく起こりやすいと言われる代表的な菌がこちらの3つになります↓

  • 腸管出血性大腸菌(O157、O111など)
  • カンピロバクター
  • サルモネラ属菌

「O157」は全国的に大発生したことがあるのでご存知の方が多いかもしれませんね。

これらの細菌は高温多湿の環境が大好きなので、この時期のじめじめと蒸し暑い梅雨時は細菌が増殖するにはもってこいの時期ということになるんです…。

という事は、細菌による食中毒を防ぐためには高温多湿の状態を避ける必要が出てきますね。

どうやって高温多湿の状態を避けたらいいのかと言いますと、

ここでは、家政婦が料理代行サービスをする上で必ず知っておいてもらいたい

食中毒を防ぐ三つの原則

というのに基づいて、次の章で説明していきたいと思います。

 

食中毒の三原則とは

食中毒予防の三原則とは、食中毒の原因となる細菌を

つけない

ふやさない

やっつける

この三つを守る事です。

食中毒予防の三原則を守る事ができれば、料理をする時に食中毒を未然に防ぐことができて安心ですので、ご自宅でもお客様宅でも必ず意識するようにしてくださいね。

それではひとつづつ順番に説明していきます。

食中毒予防の三原則 その一「つけない」

これはどういうことかというと、

手に付いた雑菌をつけない

調理中に生肉や生魚の菌を他の食材につけない

主に二つの「つけない」に気を付けるという事ですね。

具体的には、料理を始める前にしっかり手を洗うのはもちろんですが、生肉や生魚を触った後などは特に注意が必要です。

ひとつの食材を切り終わったら毎回手やまな板を洗ってから他の食材に触れるように習慣づけると良いでしょう。

また、食中毒予防の観点から見ると肉、魚、野菜で別々にまな板や包丁を使い分けるのがベストです。

が、お客様宅では「まな板や包丁が一つしかない」という場合も多いと思います。

その際は野菜→魚→肉の順番で切るのが細菌の食中毒予防に効果的です。

ただし料理の工程によってはそれも難しい場合がありますので、その時は食材ごとに念入りにまな板と包丁を洗ってから使うようにしてくださいね。

 

食中毒予防の三原則 その二「ふやさない」

三原則のその二は、

食材は低温で保存し菌を増やさない

という事になります。

もともと食材に付いている菌をこれ以上増やさないようにするということですね。

この「低温で保存」は、室内での保存だけではありませんよ。

みなさんが見落としがちだけど低温で保存できなくて細菌が増殖するかもしれない状況があるんです、それは…

スーパーで買い物してお客様宅に向かう移動の時

です。

お宅に着くまでに食材の温度が上がって菌が増殖しやすいという問題があるので、

  1. 買い物の順番に気を付けて冷蔵品や冷凍品は最後に買うようにする。
  2. 買い物をしたらなるべく早くお客様宅に向かう

この二つを意識するようにしてお買い物すれば、細菌の増殖を防ぐのに効果的です。

さらにお客様宅に着いた後の保存にも気を配る必要があります。

例えば、

「30分掃除をしてから料理をする」こんな内容のお仕事の時は要注意。

「30分位だからしまわなくていいか」と調理台に食材を置きっぱなしにしないように気を付けましょう。

必ず食材を冷蔵庫もしくは冷凍庫に保存してからお掃除に取り掛かるようにしてくださいね。

ちなみに、↓のように冷蔵庫の温度設定をしっかり守ればより効果的に食中毒を予防することができます。

冷蔵庫で保存の場合は設定温度を10℃以下にすると菌の増殖が緩やかになる。

 

冷凍庫で保存する場合は設定温度をマイナス15℃以下にすると菌の増殖が停止する。

注意
細菌が死んだわけではありませんので過信は禁物です

 

食中毒予防の三原則 その三「やっつける」

三原則の最後は、

しっかり加熱して菌をやっつける

です。

高温多湿が大好きな細菌ですが、実は75℃以上で1分加熱することによりやっつけることができます。

これは以前、O157が流行った時に殺菌の目安となった温度と時間なんですが、これだけでほとんどの菌は死滅するんです。

とはいっても、加熱調理の度に温度計で75℃を測るというわけにもいきませんよね。

なので、基本的には

肉や魚はしっかり中まで火を通す

 

カレーや煮物などの温度にムラが出やすい料理はよくかき混ぜて温度を均一にする

これをしっかりと守ってもらえれば大丈夫だと思います。

本来、料理の味にこだわるのはとっても良い事なんですが、お客様に提供する場合

「ハンバーグは中がほんのりピンクの状態が一番が美味しいのよ!!」

といったこだわりは、食中毒対策としてはNGなので気を付けて下さいね!

逆に、煮込みハンバーグだったら中までしっかり火が通すことができるので料理代行サービスに向いていると思います。

とにかくしっかり加熱して細菌をやっつけてしまいましょう!

 

安全な料理を提供することが大切

梅雨から夏にかけて、細菌による食中毒を起こさないために家政婦ができることは、

  1. 細菌をつけない
  2. 細菌をふやさない
  3. 細菌をやっつける

この「食中毒を防ぐ三原則」をしっかり守ってもらう事です。

お客様のために美味しい料理を作るのももちろん大事ですが、それよりもまず安全な料理を提供する事を第一優先にしてみてくださいね。

 

本日も長い文章を読んでいただきありがとうございました!

それではまた(^^)/

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